雪降る夜は、ダンスを踊ろう!
この作品、真実いいですよ。
昔、「シャーロックホームズ」に嵌りませんでしたか? あの独特な雰囲気に、あの質感、たとえば雪の感触、霧の匂い、暖炉の暖かさ、友との語らい、謎解き、冒険……に、貴方は心を奪われませんでしたか? その文章のリアルな生活感、たしかな感触に、読者としての幸福を感じませんでしたか?
もし、それを憶えていらっしゃるのなら、ぜひ、本書をお薦めします。貴方はきっと、歓喜の涙を浮かべることでしょう。
また、まったくの初めての方にもお奨めします。ライトノベルとして、これほどの良書は、人生長いと言っても、そうそう出会えるものではありません。
すでにファンの方には改めて言うまでもないことでしょう。今回は特に、「カード戦争」と「悪党側の謎」という2大トピックが堪能頂けます。
当然、キャラたちの愛らしい様子も伺えるという、ご満足頂ける一品となっております。
ではなぜ故にボクの評価が星4つなのかと言いますと、これほどの作品です。要求するレベルが高い故とお受け取りください。
本シリーズの第一に面白い点は、まさに「名探偵カード」にあります。
世の中の“物理法則をねじ曲げてさえ強制的に解決してしまう”驚異のカード! 今回上記の通りまず先に紹介すべきイベントがありましたから、その陰に隠れてしまいましたが、本来はこのカードが主役なのです。
このカードの力の発動! そのとき、謎は謎として大きいほど、複雑怪奇にこんがらかっているほど、カードの力の発動時の、解決時の、(言い方が悪いのですが)バガバカしさ、カタルシスが大きいと思うのです。今回それが、多少物足りなかった。それ故の星の数です。
次作、ホントに楽しみです。期待しています。
暖かで優しい交流
シリーズ長編第2弾。 ではありますが、1作目の次は、 短編集の体裁を取っている、既刊のA collection of s を先に読むのが良いと思います。2作目に至って、幾らかの秘密が明かされ、 シリーズの骨子が少し見えて来たかな? カード・ストラグルも開始、新たな重要人物の登場もあり、 続刊が一層楽しみになってきました。 そして今回、物語のヴェールをはがしていく作業と並行して印象的に描かれているのが、 マルタとリッツ、そしてバーチ(+ジョセフ犬)の交流。 野梨原さんはこういう、 けして器用ではないけれど、単純で暖かくて、 少し照れくさそうな愛情の遣り取りを書くのがとてもお上手です。 大人げないマルタも含め(笑)、皆とっても可愛らしく微笑ましいです。 今回も挿絵はピッタリ嵌っているし、 長編にしてはあっさりとしたボリュームですが、満足の1冊。 皆さん仰る通り、やはり「ミステリー」ではありませんが、 オススメです。
富士見書房
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